2017年有馬記念のヤマカツエースはキレ負けかな?という話
2017年有馬記念、僕はこのような予想をしていた。レースはキタサンブラックが先行し、2番手にヤマカツエースとシャケトラがつけて、ペースはスローペースとなった。スローペースとなったら前残り、つまりポジションが前の馬が残ることが多いため、ヤマカツエース、シャケトラには有利な展開かと思ったが、結局どちらも馬券圏内には入ってこなかった。
この後友人と「なんで来なかったんだろう」という話をしていたら、友人は「キレ負けじゃないの」と言っていた。そこで、「なるほどキレ負けとはこういうことなのか」と納得したのでまとめておく。
『キレ負け』とは『キレ』で『負ける』こと
キレ負けとはキレで負けることである。*1
『キレ』とは
『キレ』とは簡単に言うと「最高速」のことである。つまり、『キレ負け』とは「最高速で負ける」ことである。
馬には様々なタイプがある
馬にも様々なタイプがあり、馬のタイプによって道中や直線の立ち回りも変わる。
- 最高速が早い馬
- スタミナが高い馬
- 馬群をぬって走るのが得意な馬
最後の直線は単純なスピード勝負なので、最高速が早い馬の方が有利である。最高速が遅い馬は、最高速が早い馬よりも前のポジションで直線に入らなければ、直線で差されてしまう。
キレ負けが起きる状況
馬Aと馬Bがいた時に、馬Aも馬Bが十分最高速を出せるスタミナを持った状態で、最後の直線に入り、馬Aが馬Bに差された場合、馬Aはキレ負けしたという。
キレ負けではない状況
馬Aと馬Bがいた時に、馬Aのスタミナがなかったがために馬Bが差し切った場合、単に馬Aのスタミナが足りなかっただけなため、キレ負けとは言わない。この場合は力負けなどと言う。
なぜ2017年有馬記念のヤマカツエースがキレ負けなのか
2017年有馬記念はキタサンブラックが引っ張るペースとなり、1000m61秒のスローペースになった。スローペースになると馬がスタミナを残した状態で直線に入るので、キレ勝負となる(「瞬発力勝負」、と言ったりする)。この状態で、ヤマカツエースはクイーンズリングに差された。
ヤマカツエースがクイーンズリングに力負けしたとはなかなか考えられないため(ヤマカツエースは去年の有馬記念4着など、実力が不足していたとは思えないし、1枠1番から常に内を回せたので消耗したとも考えづらい)、ヤマカツエースはクイーンズリングにキレ負けしたと言える。要するにクイーンズリングのキレが優れているということだ。
まとめ
キレ負けとは、直線での最高速勝負で負けることである。
*1:決して将棋で時間切れで負けるわけではない