2013年頃から2017年まで世界大会で優勝し続けていた韓国 LCK。しかし今年2018年のMSI、そしてWorldsの結果はパッとしないものでした。一体なぜなのでしょうか。
以下は私が考える「なぜLCKが今年勝てなかったか」という点です。
視界アイテムの減少
結局一番の要因は視界アイテムの減少かと思います。2018年に入って、サイトストーン が削除されたり、緑スマイト が削除されるなどの変更が入りました。2017年までとくらべて、「視界のとりやすさ」はかなり減ったと言えます。
LCKのプレイスタイル
LCKは、「視界を確保して得た情報を利用して攻める」というプレイスタイルでした。世界中で緑スマイトがほとんど使われていない中LCKだけが緑スマイトを使っていたのも、視界を重視していたからだと言えます。
世界大会でも、いくら序盤で負けていたとしても、視界から得られた情報を利用し、確実に勝てる集団戦だけを起こし、オブジェクトやマップ全体をコントロールし、勝ってきました。レーンで勝てなくてもこれで勝てましたし、「確実に勝てるとまでは言えないけど勝てる可能性が高い集団戦」すらも起こす必要がありませんでした。その結果、LCKのプレイは必要以上にセーフティになっていました。しかし、それでも勝てたので問題はなかったのです。
視界アイテムが減った結果
視界アイテムが減った結果、情報の不確実度が上がりました。本来LoLは相手の情報が全て見えるゲームではないため、確率で考えなければなりません。例えば「今集団戦で勝てる可能性は高い」といった場合は集団戦をするのが正解です。70%で集団戦に勝てるなら、30%で負けることはありますが、基本的には戦ったほうが、何回も試合をこなすことを考えると得なわけです。しかし、LCKはこういった集団戦を起こしません。
また、「負ける集団戦を避ける」のも重要なのですが、視界が少なくなると集団戦を避けるのは難しくなります。LCKの考え方では「レーンで多少負けたとしてもそこまで差をつけられなければOK」(レーン戦に重きをおいていない)なので、結果的にレーンで多少相手に有利を取られることになります。すると、視界の少なさゆえ避けられなくなった集団戦で負けることが多くなり、中盤で逆転することもままならず、そのままずるずると負けてしまうのです。
これはメタが悪いのか?
つまり、今のメタがLCKのプレイにあっていなかったのです。今のLoLのパッチは、以前よりもレーニングや個人技が重視されるパッチなのです。
これは、「メタが悪い」のではなく、「メタに順応できなかったLCKが悪い」のだと思いますが、LCK全体が「視界重視」の傾向にあり、レーン戦が強いチームがいないため、世界大会に上がってくるチームも結果的に「視界重視」のチームになってしまいました。
優勝したIGはやっぱりレーン戦は強かった
そう考えるとIGは優勝したのも当然なわけです。IGのレーン戦はめちゃめちゃ強かったです。決勝戦で、これまた個人技がすばらしいと言われていたFnaticをあれだけレーンを圧倒していましたからね。IGについてはまた他の記事で触れようかと思います。
まとめ
なぜLCKが今年活躍できなかったか、それは
- LCKは視界を重視する傾向にあった
- しかし2018年のパッチは視界の取りづらいパッチであった
- プレイングがセーフティすぎて攻めるべきところで攻められていなかった
という点だと 僕は考えます 。