私は「やよいの青色申告オンライン」を使って個人事業主の青色申告をしています。
クレジットカードを使って何かを購入し、それを経費にする時の処理は結構複雑です。
クレジットカードを使った際の経費処理は、個人のクレジットカードを使った場合と、事業用のクレジットカードを使った場合で異なります。
私は個人のクレジットカードを使って処理しています。理由は後で説明します。
- 個人のクレジットカードを使う場合(青色申告)
- 事業用のクレジットカードを使う場合(青色申告)
- なぜ両者で入力方法が異なるのか
- なぜ私は個人用クレジットカードを使っているのか
- 白色申告の場合はどうなるのか
- まとめ
- 2021年分の確定申告の様子
個人のクレジットカードを使う場合(青色申告)
個人のクレジットカードの場合は、「クレジットカード(個人用)」で経費を入力して終わりです。
「支払い予定日」の欄がありますが、入力する必要はありません。
この欄を入力しておくと、後で自分が検索するときに楽になるとのことです。*1 しかし、取引日がわかれば支払い予定日もわかるはずなので(私の使っているJCBカードは、 10/15 - 11/15 の利用分が 12/10 に支払いされる)、私は「支払予定日」は入力していません。
やよいには、クレジットカードの利用履歴と連携して簡単に取引が入力できる「スマート取引取り込み」という機能があります。この機能を使う場合は、勘定科目「クレジット」補助科目「個人用」を選択して登録するだけでOKです。
事業用のクレジットカードを使う場合(青色申告)
事業用のクレジットカードを使っている場合、銀行口座も事業用のものを使っていて、かつ、その事業用の口座から、クレジットカードの料金が引き落とされるようになっているはずです。
この場合、クレジットカードで決済したタイミングと、お金が引き落とされるタイミングの2回分の取引を入力する必要があります。
弥生公式ヘルプの「引き落とし口座を帳簿で残高管理している場合」をご覧ください。
決済した日を「支出」として入力し、口座引き落としされる日を「振替」で入力します。
決済については、「スマート取引取込」でクレジットカードと連携することができますが、振替については手動で入力しなければならないので、少々面倒です。 *2
支出の時に「支払い予定日」を入力することはできます。ただし、これはあくまでも検索用です。これを入力したからといって、自動で振替してくれることはありません。
なぜ両者で入力方法が異なるのか
なぜ、事業用クレジットカードと個人用クレジットカードで入力方法が違うのでしょうか。
青色申告の場合は、「複式簿記」という帳簿の付け方をする必要があります。これには、会社の中のお金の動きを全て記載しなければなりません。
ただし、個人の銀行口座などは、会社の外のお金になります。個人がお金を立て替えて、それを会社が支払ったような立て付けになります。帳簿には、事業主個人にお金を支払ったことになります。これを「事業主借」と言ったりします。
個人のクレカの場合、銀行からの引き落としも、会社の外のお金の動きになるので、帳簿に書く必要はありません。一方、事業用の銀行口座や、事業用のクレジットカードを使っている場合、それらは全て会社の中のお金の動きになるので、帳簿に書く必要があります。
なぜ私は個人用クレジットカードを使っているのか
個人用カードを使うメリット
- 支払いの際にカードを使い分けたりする手間が減る
- カードの枚数が少なくなるので、カード管理の手間が減る
個人用のクレジットカードを使うデメリット
- 明細に、個人のものと、事業用のものが混ざるので、それを分けるのが大変
- 特に、税務調査の時が大変
- クレヒス(クレカの利用実績)などを貯められる
私はエンジニアとして個人事業主をしているのですが、エンジニアの場合お金の動きが少ないです、
- 売り上げが入るのはだいたい月1回〜2回
- 経費もそんなに多くない
- 基本リモートだけど、たまに直接会うための電車代
- パソコン代とか、周辺機器代(年数回くらいしか使わない)
- クラウドサービスとか(やよい会計の年会費、Google Cloud の年会費など)
- カードや口座を使い分ける手間が減る
これくらいだと、個人のカードや銀行口座から事業用の支払いだけを選択するのはそこまで大変ではありません。
事業内容によっては、取引が多くなります。その場合、個人用のクレジットカードと、個人用の口座を作成して、取引履歴を一括で会計ソフトに取り込みした方が楽になります。万が一の税務調査の時も、口座が別れている方が楽です。
クレジットカード会社によっては、事業用のカードが用意されています。それらのカードの特典が魅力的な場合は、事業用のカードを作成するメリットがあります。
白色申告の場合はどうなるのか
白色申告では、複式簿記の必要がなく、簡易的な帳簿でよくなります。お金の動きを全て記録する必要はなくて、使った経費と、収入だけ書いていればOKです。
まとめ
個人のクレジットカードを使う場合と、事業用のクレジットカードを使う場合の、青色申告の帳簿の付け方の違いを説明しました。
また、やよいの会計で入力できる「支払予定日」は入力必須ではない、ということがわかりました。
僕は会計ソフトに、「やよいの青色申告」を使っています。他の会計ソフトよりも利用料が安いのがメリットです。
他にも、マネーフォワードが出している、「マネーフォワードクラウド確定申告」もあります。無料期間もあったりするので、使ってみて、使いやすい方を選ぶといいと思います。
2021年分の確定申告の様子
*1:やよいのヘルプにも書いてあります: https://support.yayoi-kk.co.jp/faq_Subcontents.html?page_id=81
*2:僕が調べた限り、スマート取引取込で銀行口座を連携しても、振替入力はできなさそうな気がしました。