- はじめに
- ラファエル氏のチャンネルがBANされた件
- YouTubeのテレビ化と言われる件について
- もう一つ重要なのが広告のモデル
- 過激な動画を上げられるのがネットのいいところ
- ニコニコ動画はもっと広告で収益を立てろという意見
- ニコニコでもBANはあるじゃないかという話
- まとめ
はじめに
- ラファエル氏のアカウントがBANされた本当の理由は私は知りません。
ラファエル氏のチャンネルがBANされた件
ラファエル氏いわく、エロや暴力といった過激なコンテンツや怪しい企業案件が原因ではないかということです。
YouTubeのテレビ化と言われる件について
今まで「テレビは過激なコンテンツNG」「インターネットのYouTubeはテレビで放送できないような過激な動画を上げられる」といったイメージがありました。テレビはテレビをつけていれば次々と番組が流れるのに対して、YouTubeなどのネットメディアは自分から動画を探しに行かないと見られないという点が大きいです。
しかし、最近が少し傾向が変わってきました。まず、インターネットにコンテンツが増えた結果、「自ら動画を探しに行く」という行為がかなりコストの高いものになってきました。大量のコンテンツがインターネット上にあるので、底から自分の好きなコンテンツを探すのは非常に大変です。
そこで登場したのがレコメンドです。YouTube側から勝手にコンテンツをオススメしてくれるシステムです。この結果、見たくないコンテンツが目につくようになり、苦情が増えます。テレビも以前は今より過激な内容を放送していましたが、今はかなりセーフティーなコンテンツが多い印象です。これはメディアが大きくなったり利用ユーザーが増えたりすると自然とこうなるのかなと思います。
もう一つ重要なのが広告のモデル
もう一つ、重要な点として広告のモデルです。テレビもYouTubeも主な収益源は広告です。*1 そのため、ユーザーは無料でテレビやYouTubeを見ることができます。ここで重要な点は、 お金を出してくれる広告主がいないとユーザーが無料で利用することはできなくなってしまう という点です。つまり、一番強いのはお金を出している広告主になります。
広告主にとって広告や企業のイメージは重要です。過激なラファエル氏の動画にA社の広告が出ているということは、A社がラファエルさんにお金を出しているということです。視聴者は「A社はこんな過激な動画に金を出す企業なのか」というイメージになります。A社がこれを避けたい場合、「ラファエル氏の動画にうちの広告をつけるをやめないとお金は払わん」となります。お金が払われるのはYouTubeとしては困りますから、チャンネルをBANするなどの対応に出るわけです。
過激な動画を上げられるのがネットのいいところ
究極どうなるかというと、広告モデルになると広告主の意向に沿った動画以外はNGになります。企業が絡むと動画が面白くなくなると言われる理由はここにあります。
広告モデルと対極的なのがニコニコ動画のようにユーザーからお金を取る仕組みです。このモデルの場合広告主の意図などは一切絡まないので、法律以外に制限はありません。ということで結局ユーザーがお金を払う方が本当にユーザーがみたいコンテンツができると思います。
プレミアム会員費はドワンゴに払っているものというイメージを持っている人が多いと思いますが、実際は自分が見ている動画投稿主や生放送に払っていると考えたほうが幸せかもしれません。
- 動画投稿主や生放送主のプレミアム会員費やシステム利用料など = システム運用費
- 動画視聴者・生放送視聴者のプレミアム会員費 = 動画投稿主や生放送主への還元
こう考えると幸せです。
ニコニコ動画はもっと広告で収益を立てろという意見
ニコニコ動画はもっと広告で収益を立てろという意見があるかと思いますが、これまで述べた通り、広告モデルは広告主の意図が入ってきますので、インターネットで本当に見たいものを見るには、やはり視聴者や投稿者などの利用者からお金を取るかたちが一番綺麗で自然かなと思います。
また、広告で収益を上げるのはみなさんが想像している以上に難しく、正直広告のモデルで成功しているのはGoogleくらいだと思ってもらっていいでしょう。ニコニコ動画に出している広告程度じゃサーバー費用を賄うなんて夢のまた夢でしょう。ニコニコ動画はYouTube以外にアングラなイメージがありますから、広告を出したいと思う広告主もそこまで多くないかとも思います。
そこで私はいっそ広告はやめて、ニコニコ動画はプレミアム会員費と投げ銭だけくらいの勢いでいったほうがいいかと思っています。
ニコニコでもBANはあるじゃないかという話
ニコニコでもユーザーがBANされることはあるじゃないか、という意見を言う方はいるかもしれません。たしかにそのとおりで、過激なコンテンツがBANされることはあります。ニコニコのBANは2基準あると思っていて(これも想像ですが)
- ユーザーの通報をもとにしたBAN
- 著作権侵害・やエロといった違法コンテンツのBAN
があるかと思っており、ここに広告主の意図は介す余地があまり無いので、YouTubeよりもBANの基準はだいぶ穏やかかなと思います。
まとめ
思考停止で広告収入の意見を出す方は多くいらっしゃいますが、広告収入を得るのは非常に難しいことと、広告収入を軸にしてしまうと本当に自分がみたいコンテンツが見られなくなるかもしれないことは考えたほうがいいかと思います。
*1:NHKだけは異なりますが